共依存のパターン「世話焼き依存」

 

「世話焼き依存」とは、共依存のひとつのパターンです。

 

ひとことで説明すると、「誰かに世話を焼いている時。または人の問題の尻拭いしている時。そんな時、とっても安心できる人」のことです。

 

安心できると言っても、それを本人が自覚していないことも多いです。

 

本人にそのつもりはなくても、自分の存在価値を見出すために、強迫的に人の世話をする。

 

また、わかっちゃいるしやめたいけど、どうしても尻拭いがやめられない。

 

そんな状態も含みます。

 

例を挙げます。

 

・役職者でも指導担当でもないのに、新人が入ると人が変わったようにやたらと張り切って、マンマークで世話をする。

 

・彼から何度も暴力を受けている。友達からはいいかげん別れるように言われる。でも、暴力を振るった後に寂しそうにする彼を見ると、「この人を救えるのは私しかいない」と思って毎回言うべきことを言わずに許してしまう。

 

これらの行動そのものが世話焼き依存ということではありません。

 

行動の背景に、「人から必要とされたい」と、相手との関係に自分の存在価値を見出す心理が強く働いていることが特徴になります。 


世話焼き依存の特徴

 

① 相手の世話を焼くことで、相手から力を奪い、お互いに依存的な関係になること。

 

例えば、母親が「あなたは一人じゃ何もできないんだから、お母さんの言うことだけ聞いてればいいのよ!」と子どもの世話を焼く。

 

子どもは、そんな母親から離れたい気持ちがある一方で、これまでなんでも母親がやってくれていたので一人で行動できなくなり、母親に依存する。

 

※関連記事 共依存タイプの上司は、部下の自立を嫌い、部下の不安や依存を好む。

 

 

② 世話を焼く対象がいなくなったら、また別の人を探して世話焼きを続ける。

 

アルコール依存症の人は、お酒がなくなれば、またすぐに酒を買いに行きます。

 

お酒が飲みたくて仕方ないわけですから、当然ですよね。

 

酒が切れると不安定になり、飲むと一時的に安定する。

 

世話焼き依存の人も、それと同じように、世話を焼く相手がいなくなると、別の人を探して世話をして、再び安心感を得ようとします。

 

世話を焼く対象がいなくなると気分が落ち込み、再び見つけると元気になる。

 

例えば、新人が入るとやたらと張り切って世話を焼く人は、新人が仕事に慣れてきて自分を必要としなくなると、元気がなくなってきます。

 

そして、再び別の新人が現れると息を吹き返したようにエネルギーが湧き、また世話を焼くのです。


世話焼き依存の人に起きやすい問題

世話焼き依存の人は、自信がなく、対等で良好な人間関係を構築することが不得手な傾向があります。

 

そのため、日常的にストレスを感じやすく、生活に様々な支障を及ぼします。

 

世話焼き依存の人が悩みやすい健康問題、人間関係の問題を一部挙げてみます。

 

・休日になると熱が出る。

 

・悲しくもないのに勝手に涙が出る。

 

・眠れない。寝てもすぐに目が覚めてしまう。

 

・原因不明の動悸や過呼吸で悩んでいる。

 

・急に悲しくなったり、辛くなったりして、感情がコントロールできない。

 

・パワハラを受けたり、仕事を押し付けられたリ、職場で傷つけられることが多い。

 

・PTAの役員の中で、いつも自分だけが多くの仕事をこなしている。

 

・子どもが学校に行きたがらない。

 

・子どもを可愛いと思えずに怒鳴ってしまう。

 

・子どもの問題を夫に相談しても、取り合ってもらえない。

 

・夫に暴力を振るわれる。

 

・夫がギャンブルをやめてくれない。

 

・彼女の暴言暴力に困っている。

 

・彼女からすぐにLINEの返事がないと不安で仕方が亡くなる。

 

・会社に行こうとすると急に吐き気がして、出勤できなくなった。

 

・飲酒、買い物、過食などの行動のコントロールができない。

 

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世話焼き依存チェックリスト

 

▢  人から世話好きだと言われる。

 

▢  議事録や飲み会の店探しなど、誰がやっても良さそうな仕事をやっていることが多い。

 

▢  断ることが苦手だ。

 

▢  人からよく思われたい、好かれたいという気持ちが強い。

 

▢  自分がどうしたいかよりも、どうすべきかばかり考えて動く。

 

▢  人の問題に巻き込まれることが多い。

 

▢  人から軽んじられやすい。

 

▢  友達や同僚などから「そこまでやってあげる必要ないよ」「私ならそんなに甘やかさないよ」と、人間関係について指摘を受ける。

 

▢  自分は人より劣っていると感じる。

 

▢  不安そうにしている人を見ると、どうにかしてあげたくなる。

 

▢  相手が自分よりも別の人を頼ると不安になる。

 

▢  楽しむことが苦手で、なかなか気が休まらない。

 

5つ以上当てはまる方は、世話焼き依存の可能性があります。

 

まずはカウンセリングを受けて、課題の整理をすることをお勧めします。


世話焼き依存克服のキーワードは「バウンダリー(境界線)」

 

共依存傾向の方は、安全な人間関係の距離感である「バウンダリー(境界線)」の課題を抱えています。

 

バウンダリーを切り口に課題を整理し、ぜひカウンセリングにお申込みください。

 

※内容が対人援助職(介護職や看護師など)向けの記事ですが、特に問題なく読むことができます。

 

☆バウンダリー(境界線)基礎講座☆

 

1日目 「バウンダリーとは」

2日目 「安全な人間関係の距離感を学ぶ」

3日目 「自分の感情は自分の責任!」

4日目 「支配・被支配の関係」

5日目 「共依存の関係」

6日目 「無関心の関係」 

7日目 「ダブルバインド」

8日目 「人間関係の距離感チェック」

 

また、世話焼き依存(共依存)についての説明や克服プロセスはトップページに具体的に記載していますのでご確認ください。