役割を背負う行動自体が役割依存ではありません。
その行動の背景に、「自信のなさ」「人から認められたい」「必要とされたい」という気持ちが働いていることが特徴です。
意識的に役割を背負う人のみならず、無自覚に役割を担う人や、わかっちゃいるけどやめられない状態も含みます。
役割依存のタイプと具体例
①なんとかなるようにする人
・朝寝坊をする子どもに「明日からは起こさないからね!」と怒りながらも、毎回車で学校まで送り届けて遅刻にならないようにする。
②愚痴を聴く人、相談される人
・悩んでいる友達に「大丈夫?」「その後どうなった?」などと何度もLINEを送り、相手から困りごとを引き出し話を聴く。
③犠牲になる人
・いくら言ってもギャンブルをやめない夫が作った借金を、自分が働いて返し続ける。
④常に忙しくする人、がんばる人
・他の人の仕事にまで手を出し、抱え込み手放さず、常に「忙しい」「やることが多くて大変だ」と言っている。
⑤仕切る人
・幼稚園の親の発表会での役割を一人で強引に割り振り、他の親に偉そうにダメ出しをする。
役割依存の人に起きやすい問題
役割依存の人は、一見エネルギッシュで自信がありそうに見える人も多いものの、実は自尊心が低く、対等で安全な人間関係を構築することが不得手です。
カウンセリングに来る役割依存の方は、役割依存で困って相談にくるわけではありません。
日常生活で困っている問題があり、その背景に役割依存の問題があるのです。
強迫的に役割を担うことで無理をしやすく体調を崩したり、人間関係の問題でストレスを溜め込みます。
結果、仕事や家庭、友人関係などにおいて様々な問題に悩まされるのです。
以下、役割依存の人にありがちな相談内容を一部挙げてみます。
・休日になると熱が出る。
・悲しくもないのに勝手に涙が出る。
・眠れない。寝てもすぐに目が覚めてしまう。
・原因不明の動悸や過呼吸で悩んでいる。
・気分の浮き沈みが激しくて疲れる。
・友達や同僚を怒らせてしまうことがある。
・良き友達だと思っていた異性から恋愛感情を持たれやすい。
・子どもが毎朝自分から起きようとせずに困っている。
・子どもが学校に行きたがらない。
・夫がギャンブルをやめてくれない。
・気性が激しい彼女に振り回され、睡眠時間がほとんどとれず、仕事に支障が出ている。
・やる気が起きない、身体がだるくて仕事に集中できない。
・疲れているのに、ボランティア活動や飲み会などをやめられない。
・会社に行きたくないわけではないのに、朝になるとなぜか身体が動かない。
・飲酒、買い物、過食などの行動のコントロールができない。
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きっと今よりも自己理解が深まり、あなたが変わるきっかけを手にすることができるはずです。