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「幸せを感じた後に失うことが怖くて不安になる人」に知ってほしい、幸せを受け取って不安に強くなる方法

 

幸せを感じる出来事はできるだけ多い方がいいし、嬉しいことや楽しい時間を少しでも増やして生きていきたいと願うのは当然のことだと思います。

 

ただ、幸せな出来事や嬉しいことが起きると「この幸せは長くは続かないし、むしろその後にきっと悪いことが起きるに違いない」と思い、必ず悪い結末を想定しておく習慣がついた人に、カウンセリングで多くお会いします。

 

今回は、そんな「幸せになりたいけど幸せが怖い」という方に向けて、自己理解を深めてもらうためのブログを書いてみます。 

 

まず、そのような悩みを抱える女性のお話から紹介しますので、ぜひ読んでみてください。


遠距離恋愛の彼が会いに来てくれるのに、「楽しみ!」と心から言えないなんて…

 

今年のクリスマスとお正月に、福岡に住む遠距離恋愛の彼が東京まで来てくれることになりました。

 

最近は月に一回会えればいい方で、2週間近くも毎日一緒に過ごせるなんてことなかったら、とても楽しみなんです。

 

でも、「楽しみだ」とはっきり言うのが私はどうも怖くて。

 

だって、この楽しみってその時だけじゃないですか。

 

すぐにこの楽しみは終わりますよね。

 

その後、私はとても寂しくなって、悲しくて、辛くて。

 

そう考えると、他の人たちみたいに「すごく楽しみ!」と言えないんですよ。

 

他のこともそうです。

 

私は、嬉しいことや楽しいことがあると、すぐに怖くなるんです。

 

どうせ、長く続かない。

 

その後に嫌なことがあるはずだ。

 

「楽しいことの後に、嫌なことがある」のは、小さいころからの私のジンクスです。

 

お母さんも、機嫌がよくて優しい日があっても、次の日にはすごく怒ってたり。

 

そんなことばかりでしたから。

 

こういう私のジンクスってなんなんですかね。

 

私も、みんなのように「彼に会えるのが楽しみ!」と大きな声で言いたいですよ。

ある女性の悩みです。

 

これを読んで、「あ、私と同じだ!」と感じる方は少なくないのではないでしょうか。

 

遠距離恋愛の彼が年末年始の休みに会いに来てくれて、2週間も一緒に過ごせるというのは、言うまでもなくとても嬉しく、想像するだけでワクワクする出来事ですよね。

 

本来は、毎日その日を楽しみに、待ちわびながら過ごすのが自然なことかなと思います。

 

ただ、そのような楽しいイベントを「すぐに終わるものだ」「その後に強い寂しさに襲われて辛くなる」と捉えてしまい、終わった後の心配を今からして過ごす。

 

これは本当に辛く苦しいことだと思います。

 

カウンセリングにくるクライエントさんの中にも、「喜びは長くは続かない」「私にとって嬉しい出来事は一時的なもので、その後にきっと悪いことが起きると思っています」とお話される方は少なくありません。

 

あなたも同じような悩みを抱えていませんか?

 

「この嬉しさや楽しさは長くは続かない」といつも思いこんで、常に悪いことを想定することが習慣になっているあなたは、きっと、これまでとても苦しい思いをしながら、がんばって生きてこられたのだろうと私は思います。

 

そんなあなたが、少しでも幸せを受け取ることができるように、ここから原因と解決策を解説していきますね。


「この幸せは長く続かない」と心に保険をかけておくことで、深く傷つかなくて済む。

 

このような悩みを抱えている方は、「幼少期から親との関係で傷ついてきた経験を抱えている方が多い」というのが一つの特徴です。

 

例えば、お母さんが気分の浮き沈みが激しくて、急に優しくなってあなたの好きな料理を作ってくれたかと思えば、翌日には急に不機嫌になり「あんたがいるから離婚できないんだ!」などと罵られる。

 

このような環境で、親の気分に振り回されて過ごすと、喜び、安心、嬉しさを感じても、それがすぐに恐怖、悲しみ、寂しさに変わり、苦しむことになりますよね。

 

お母さんが優しくてうれしい!

 

お母さんは私のことを大切に思ってくれる!

 

あなたがこのように強く思えば思うほど、その後の落ち込みが激しくなります。

 

あなたはその度に深く傷つき、辛い日々を重ねます。

 

でも、そのような生活を送る中で、子供は自分が傷つかなくても済む方法を学ぶようになります。

 

それがどんな方法であるかは、ここまで説明すればわかりますよね。

 

そうです。

 

あなたは、子どもの頃に、「喜びや楽しいといったポジティブな感情を深く味わうことは、結局のところ自分が傷つくだけのものである」と学んでしまったのかもしれません。

 

だから、なるべく期待しないように

 

この幸せは長く続かないんだと言い聞かせて

 

少しでもダメージを減らせるように、「きっと悪いことが起きる」と心に保険をかけておくのです。

 

だから、彼とゆっくり過ごせるという幸せな出来事があっても、あなたはそれを心から楽しみにすることができず、その後の寂しさや悲しさに今から怯えて過ごしているのです。

 

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幸せと同じ様に、悲しみや寂しさも永遠に続かないことを理解する。

 

このような悩みを抱える方のひとつの特徴は、嬉しさの後に襲ってくる寂しさや悲しさが、まるで大津波のように強力で圧倒的で、「自分の身を滅ぼすもの」だと本気で思っているということです。

 

嬉しさや楽しさは確かにその時だけのものかもしれません。

 

でも、それと同じように、寂しさや悲しさも永遠に続くものではないのです。 

あなたは、子どもの頃から、寂しさや悲しさを一人で抱えてきました。

 

本当によくがんばって耐えてきました。

 

だから、あなたは寂しさや悲しさは「一人で耐えるもの」と思いこんでいるのではないでしょうか。

 

一人でひたすら辛さを抱えて生きることは、本当に負担で、まさにあなたにとっては永遠に続く苦痛でしょう。

 

ただ、あなたの寂しさや悲しさは、ちゃんと人に話して伝えたり、正しく対処をする方法を学ぶことで「大津波」ではないことに気づけるようになるのです。

 

「カウンセリングを受けて、辛くても不安でも、普通に生活できることがわかりました」

 

このように語るクライエントさんがいるように、楽しさの後にやってくる寂しさも、あなたは「彼にまたしばらく会えないな…。さみしーよー」と言いながら穏やかに過ごせるようになることもあるです。

 

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あなたの心に根付いた「不全感」と「無力感」を克服する。

 

「きっとこの幸せは長くは続かない」

 

このような考えを持ちやすい人の背景には、人間関係や生活全般に対する強い無力感や不全感があります。

 

「上司の言うことには不満があるけど、どうせ何を言ったって無理」

 

「私さえ我慢して、それで波風たてずにみんなが楽しめるならそれでいい」

 

「本当は福岡に住んじゃえば彼に毎日会えるけど、私なんかにそんな大きな決断できないよな。うまくいくはずないし」

 

このように、あなたは自分のやることなすことが、全てうまくいかないと本気で思いこんでいませんか。

 

そして、あなたはこれまでいつも自分を後回しにして、周りの人の考えなどを優先して生きてきませんでしたか。 

 

だから、色んなことを諦めて、自分を納得させて生きていませんか。

 

私なんて無理だ

 

なにもできない

 

きっとうまくいくわけない

 

だって、それは私だからだ

 

もしこのような考えがあなたに根付いているなら、あなたには「楽しみ」「嬉しい」「幸せ」を自分の力で長く続かせることができるという経験が不足しているのかもしれません。

 

寂しくならないように

 

今の幸せを一日でも多く味わえるように

 

もっと楽しい日々を送れるように

 

傷つかないで安心して布団に入れるように

 

あなたがそれを心から願い、自分の気持ちを大切に行動する習慣を身に着けることで、あなたの無力感は減少していきます。

「彼にもっと会いたいから、思い切って仕事をやめて福岡に住むことを考えようかな」

 

これは、本当に無茶な考えですか?

 

絶対に実現しないことですか?

 

そんなことはありません。

 

あなたが少しでも、寂しさや悲しさを減らしたいと願うなら、それは「嬉しさ」「楽しみ」を味わわないことで乗り越えるのではなく

 

あなたの「嬉しさ」「楽しみ」を心から味わい、それを増やすためにできることを、どんなこともでいいので考えるのです。

 

人に振り回されるのではなく、自分の生活を自分で作っていく。

 

この感覚を得ることができれば、あなたの無力感は少しずつ解消され、もっともっと嬉しい、楽しいを味わう人生を送ることができます。

 

カウンセリングを受けて、「嬉しい」「楽しい」を味わう感覚を掴んだ方、また無力感や不全感を克服するきっかけを得た方のお話は、以下のブログで紹介しています。

 

◆「これが自分を大切にするということなのか!」とようやく気付くことができました。

◆「パワハラがあったことを謝ってほしいとはっきり会社に伝えて、ちゃんと謝罪してもらうことができました」

 

ここまで読んでみて、いかがでしょうか。

 

カウンセリングでは、あなたが心から幸せや喜びを受け取ることができるよう、精一杯支援をさせて頂きます。

 

ぜひ、お気軽にご相談ください。

 

いつでもお待ちしております!