共依存を克服する方法の第4回です。
今日は、人間関係でいつも我慢ばかりしていて、そんな自分に対する惨めな思いが募っている人が、今よりも主体的に行動するために今すぐできる取り組みを紹介します。
「本当は今の仕事を辞めたいんですよ。そもそも、公務員になりたかったわけじゃないんです。親が公務員になれとずっとうるさくて、仕方なくです。だから、私が公務員を辞めるなんていったら、親が許すはずがなくて。親を説得できる自信がないんで、我慢するしかないんです」
「彼女と別れたいんですけど、別れ話を出すと彼女はすぐに『死んでやる!』『私がどうなってもいいんだね!』とか言って大騒ぎして、結局別れてくれないんですよ。本当はじっくりと話したいんですけど、話ができなくて。もう仕方なくですね。こんな関係を半年近く続けてますよ」
自分の言いたいことが言えないし、やりたいことができない。
なんで私ばっかりいつもこうなんだ。
私は本当はもっとこうしたいのに
親がダメだって言うから
彼女がすぐに怒るから
上司が我慢しろと言うから
友達がいつも勝手なことばかり言うから
仕方なくやってるんだ。
あなたも、こんな考えが頭をグルグル回っていませんか?
人間関係で我慢するばかりの毎日は、どんどんあなたを惨めな気持ちにさせます。
そして、惨めさは怒りになり、毎日イライラして、体調を崩したり、八つ当たりも増えます。
我慢ばかりして辛いのに、家族や恋人に八つ当たりして、そんな自分をさらに惨めに感じる。
本当に苦しいことです。
そんな辛さを抱えながら、あなたはよく頑張っていると思います。
※参考記事
◆共依存を克服する方法①「相手の感情に巻き込まれない習慣作り」
「自分の責任を回避する言葉」があなたをより惨めにさせ、自信が下がる。
そんなあなたが、今日も頭の中でつぶやく言葉。
「本当は私は〇〇したいんだけど、〇〇のせいで仕方なくやってる」
「僕はこう思うんだけど、〇〇だからできない」
普段あなたが何気なくつぶやくこの言葉が、まさに今のあなたを苦しめる悪循環を助長している可能性があるのです。
「親のせいで」「彼女がすぐに死にたいというから仕方ない」
この言葉は、(少し言い方がきつくて申し訳ないのですが)自分の責任を回避する言葉です。
もっとわかりやすく言うと、「他に選択肢はない」「私はこうするしかないんだ」と、自分の選択を他人の責任にしてしまう言葉なのです。
「いやいや、それは違いますよ。人の責任にするなんてひどいこと言わないでください。本当に私は公務員をやめたいんですよ。でも、親が怒るから、仕方ないんですよ」
こう思うかもしれませんが、それはあなたが「親を怒らせないこと」「親との関係を壊さないこと」を自分で選択しているのです。
あなたが自分の考えに基づいて選択していることであり、他の選択肢がないわけではありません。
「本当はカウンセリングを受けたいんです。でも、夫がカウンセリングを受けることを反対しているから、受けられないんです」
これも、「夫との関係を壊さないこと」を自分自身が選択しているのです。
繰り返しますが、他の選択肢がないということはありません。
このように、「〇〇のせいで」「〇〇だから」という言葉を日常的に使っていると、どんどん他責的になります。
怒り、不満、惨めさがどんどん蓄積していき、自信がなくなっていく。
「私だって我慢しているんだから、やりなさいよ!」
「お母さんだってこんな家とっとと出ていきたいけど、あなた達(子どものこと)がいるから別れられないのよ!」
その積み重ねが、こんなひどい八つ当たりにつながることもあります。
そうすると人間関係がさらにうまくいかなくなり、より自分を惨めに感じる。
まさに悪循環に陥ってしまうのです。
「責任を回避する言葉」を「自分の責任で行動している言葉」に変える。
この悪循環を抜け出すために、まずは言葉の使い方を変えるところから始めてください。
「共依存を克服する方法」と聴くと、親にはっきりと「公務員をやめたい」と言った方がいいんじゃないかとか、彼女と別れないとダメだ!なんて考えるかもしれません。
でも、そんなのすぐにできるはずがないですし、だからこそあなたは苦しんでいるんですよね?
まずは、無理に相手との関係を変えようとするのではなくて、言葉の使い方から変えてみましょう。
あなたがいつも使っている「自分の責任を回避する言葉」を「自分の責任で行動している言葉」に変換していきます。
やり方は簡単です。
「〇〇のせいで」「仕方なく」を「私が〇〇を選択するのは、私が〇〇を望むからです」という言葉に変えていきます。
例を出します。
「本当は今の仕事を辞めたいんですよ。そもそも、公務員になりたかったわけじゃないんです。親が公務員になれとずっとうるさくて、仕方なくです。だから、私が公務員を辞めるなんていったら、親が許すはずがなくて。親を説得できる自信がないんで、我慢するしかないんです」
この言葉を変えてみます。
「私がやりたいわけでもない公務員の仕事を続けることを選択するのは、私が、親と揉めないで生活することを望むからです」
「親と揉めないで生活することを望む」はあくまでも例で、ここに自分の気持ちが入ります。
注意点としては、「望むからです」の主語は必ず「私」にしてください。
「親が私に公務員を続けることを望むからです」のように「親」を主語にすると、相手の責任にする言葉のままです。
始めは少し難しく感じるかもしれませんが、ぜひやってみてください。
あなたが、何を望んで今の行動を選択しているのか。
あくまでもあなたの考えに基づく行動であることを明確にすることが大切です。
これを日々繰り返すことで、自分の責任で主体的に行動している意識が、今よりは確実に上がるはずです。
自分の行動に責任を持てるようになれば、惨めさや怒りも減り、八つ当たりも減ります。
こうして悪循環から抜け出すことを目指しましょう。
主体的に生きていく意識が高まれば、今のように目の前の相手との関係を優先して、ただ我慢するだけの生活から
「親は怒るだろうけど、私の人生だし、20代の内には転職しようかな」みたいに、あなたの本当の気持ちを優先できるようになりますよ。
ぜひ、今日から試してみてください。