今日はカウンセリングを受けて自分の気持ちに気づいたことで生じた、クライエントさんの変化について紹介します。
「毎回カウンセリングで仕事の話をする度に、なぜか涙がじわっと出て、悲しい気持ちになって、なんでなんだろうってずっと思っていました。でも、前回のカウンセリングで話して、帰りの電車の中で気づいたんですよ。『私って、もしかして本当は会社がイヤでイヤで仕方がないんじゃないか』って」
「会社を休職する前、上司にみんなの前でひどい暴言を受けて、その前からいくらがんばっても全く評価されなくて。でも、私は自分のがんばりが足りないだけだと思ってたし、復職したらこれまで以上に必死に働こうと思っていました。そんな話をカウンセリングですると、毎回泣いてましたよね(笑)。なんで泣くんだろう?これもうつの症状なのかなって、思ってました」
「ようやくわかったんですよ。私、会社がイヤなんです。この5年の間、私は会社にずっと振り回されて、いいように使われて、傷ついて。本当は怒ってて、不本意で、悲しくて。イヤなんです。だから、会社に戻りたくないんですよ。はっきりそう思いました。今日、私は泣かないで喋れてますよね。涙が出ないです。イヤだとわかったら涙が出ないんですよ。不思議です!」
先日、クライエントさんからこんなお話がありました。
「カウンセリング中だけ涙が出る」
家でも職場でも、友達とも明るく普通に話しているのに、カウンセリングに来て自分の話をしていると、じわっと涙。
不思議ですよね。
でも、私からすると、これはカウンセリング中のよくある光景のひとつなんですよ。
そしてもうひとつ付け加えると、「涙の理由がわからない」というのは、共依存傾向の人にとても多く起きやすいことでもあります。
というのも、共依存の人は、自分のノーマルな感情をそのまま受け入れることが苦手なんですよね。
それは、「私はどうしたいか」よりも「私はどうあるべきか」と常に考えて、自分の気持ちよりも目の前の人間関係を円滑にこなすことばかりを優先し、それが習慣になっているからです。
自分の気持ちを大切にする習慣があれば、自分の気持ちに目が向きますよね。
イヤだな、怖いな、ムカつく!、不安だな、苦しいな、モヤモヤするな…
ちゃんと「イヤだな」とか「ムカつく!」と思えるからこそ、「ねえ、ちょっと聞いてよ!」と人に愚痴を言ったり、「仕事を続けた方がいいのかなー」なんて葛藤したりできるのです。
でも、「普通はこれくら我慢して働くものだ」「私さえ我慢して丸く収まるなら、何も言わない方がいいな」なんて思って、考えるのをやめてしまう。
こういう習慣がつくと、自分の本当の気持ちにいつまでも気づくことができないんですよね。
いくら気づいていなくても、傷ついたその気持ちは、癒されない限りずっとあなたに残り続けます。
その本当の気持ちが、カウンセリング中に涙となって表れているのです。

カウンセリングを受けたことがある人ならわかると思いますが、
カウンセリングのように自分の話をじっくりと聴いてもらう経験って、日常生活ではそんなにないはずなんですよ。
「この2週間はどんな気持ちで過ごしましたか?」
「職場に対しては今はどんな思いがありますか?」
「私なら、上司からそんなひどい言われ方をされたら傷つくし、謝罪してもらいたいなと思いますが、〇〇さんはそれについてどう思いますか?」
こんな風に、カウンセラーの質問に答えながら、自分の今の気持ちを整理して言葉にしていく。
こういう時間って、なかなかないですよね。
このプロセスで気づけていない本当の気持ちに意識が向き、初めは涙となって表れて、さらには「会社がイヤでイヤで仕方がない」という本心に辿り着くことができる。
これはとても意味のあることだと思います。
そして、それは私のスキルで気づかせたわけではないんです。
紛れもなく、クライエントさんが自分自身の力で掴んだものなのです。
すごいことです!
会社がイヤで仕方がないことに気づいたら、また別の悩みを抱えることになると思いますが、一緒に今後のことを考えていきましょう。
引き続き、精一杯支援させて頂きます!

このように
カウンセリングを通して、自分の気持ちに気づくことの大切さを学ぶことができれば、目の前の人間関係よりも、あなた自身の本当の気持ちにもっと目が向くはずですよ。
つまり、「私はどうあるべきか」よりも、「私って、どうしたいのかな?」と自分に対して興味や関心を持てるようになるのです。
今のあなたにはとてもハードルが高い話に聴こえるかもしれませんが、大丈夫。
みんな、初めはそんなに大差がないのです。
勇気を出してお申込み頂いたあなたの気持ちに寄り添い、サポートをさせて頂きます。
お気軽にご連絡くださいね。